top of page

「力を抜いて」と言われても、抜けない理由――緊張は、意識だけでは変えられない

8月31日
読了時間: 5分
「力を抜いて」と言われても、抜けない理由、下に緊張は、意識だけでは変えられない。

「力を抜いて~」

「リラックスして~」


そう言われれば言われるほど、むしろ力が入ってしまう。


仕事をしているわけではない。

横になって、リラックスしているつもりなのに、なぜか肩や顎に力が入り、呼吸も浅い。


力を抜こうとしても、身体が緩まない。


あなたにも、こういう経験ありませんか?




自覚している緊張と、気づいていない緊張


身体の緊張には、本人が気づいているものと、気づかないまま起きているものがあります。


たとえば、

  • いつも肩が凝っている、張っている

  • 特定の筋肉が硬いと感じる

  • 無意識に歯を食いしばっている

  • 気持ちが休まらない

  • どこにいても、何かを考え続けている


このような場合は、身体の力みや状態をある程度言葉にできます。


一方で、自分では緊張しているつもりがなくても、その状態が身体に表れていることがあります。


  • 顔がこわばっている

  • 肩が固まっている

  • 呼吸が浅い

  • 動きが硬い


さらに、寝つきの悪さやお腹の張り、便通の変化など。


すべてが緊張によって起きるわけではありませんが、緊張が続いている時は、身体のさまざまな状態として表れることがあるものです。




緊張している場所をほぐしても戻る理由


肩が硬ければ、肩をほぐす。

顎に力が入っていれば、顎を緩める。

確かに楽になるけれど、しばらくするとまた元の状態へ戻ってしまう...


もしもそのような状況が続いているなら、それは、緊張している場所と、緊張を生み出している場所が同じではないのかもしれません。


なぜなら、身体は筋肉だけが単独で緊張しているわけではないからです。


骨格の位置や筋肉使い方、自律神経、痛みやケガ、内臓の状態、運動量、思考の癖、活動のリズム、仕事や住環境、人との関係...。


身体を緊張状態にしている要因は多岐に渡り、これらが互いに影響し合いながら、今の身体の状態を作り出しています。



互いに影響しあう緊張を生む要因とは?


骨格の位置バランスが崩れると、身体は姿勢を保つために、表層の筋肉で支えようとします。


本来、骨格はインナーマッスルで身体を支えるのですが、骨格の位置が崩れた状態ではアウターマッスルが代わりに働き続けているため、


この場合では、硬くなった筋肉だけをどんなに緩めても、身体を支える条件が変わらない限り、再び同じ筋肉が働き始めます。



また、ケガや痛みがある場合は、その場所を守るために、周囲の筋肉を固めたり、痛みを回避する動きになりがちです。


ケガが治っても、痛みを回避した動きが身に着くと、その後も動きが変わらない限り身体を歪めたり固めて動く癖が離れないものです。



内臓の不調やお腹の張りがあるときには、その影響が背中や首、肩の緊張として現れることもありますし、日頃あまり身体を動かさずに同じ姿勢ばかりでいると、関節が固まり周囲の筋肉も固まります。



これら以外にも、仕事の環境、人との関係、耳や目から入る音や光、空間の状態などに反応して力が入っていることもあります。



こうしてみると緊張とは、身体が自分を支え、守り、置かれている状況に対応しようとした結果として起きている、ともいえるのです。




原因は、別々に存在しているわけではない


自分の身体を守るために起きている身体の状態だから仕方ない、と緊張している身体を放っておけばいいのでしょうか?


それでは、疲れも残るし気も休まらずで嫌ですよね...

やはり緊張状態は取り除きたいものです。



ですが、その前に大切なことがあります。

それは、緊張を起こしている要因を個別に分けすぎないこと。


・たとえば、骨格のバランスが崩れることで呼吸が浅くなる。

⇄ 呼吸が浅い状態が続くことで身体が休まりにくくなる。


・睡眠の質が下がれば、疲労が残り、身体を動かしたくなくなる。

⇄ 動かなければ、さらに筋肉の緊張が抜けにくくなる。


あるいは、

・仕事や人間関係へのストレスから呼吸が浅くなり、胸郭の動きが小さくなる。

⇄ 胸郭の動きが小さくなると背中が固まり、背中の緊張が抜けなくなる。



⇒ その状態が続くことで、首や肩の筋肉が呼吸を補うために働き続け、やがて肩の張りとして自覚される。



このように、一つの反応が次の反応を生み、それらが互いに影響しながら身体の緊張状態をつくることがあります。



寝つきが悪い、眠れないという状態も、単に「ストレスが原因」と片づけられるものではなく、


身体の構造、呼吸、活動量、生活リズム、内臓の状態、光や音などの環境や心理的な反応といった、


複数の要因が重なり合った結果として生まれている可能性があるという訳です。




つまり、身体が固まっている、緊張しているという部分的なところだけに対応しても、複数の要因が重なっていれば、一時的な解放になる、ということです。



緊張が変わる条件を見てみる


緊張が気になるときは、「どこが硬いのか」だけでなく、その緊張が変化する条件にも目を向けてみることをおすすめします。


  • いつ、緊張が強くなるのか?

  • 身体を動かすと変化するのか?

  • 呼吸や睡眠、消化の状態に変化はないか?

  • 仕事中と休日では違いがあるか?

  • 場所や時間帯、一緒にいる人によって変わることはないか?

  • そして、何をしているときに少し楽になるのか?



このように、自分の身体の状態を観察していると、緊張が強くなるときと軽くなるときとの違いから、身体が何に反応しているのかが見えてきます。



実のところ、硬くなっている場所は、問題そのものではなく、身体の中で起きていることを知らせる一つのサインであったりすることも多いのです。




だからといって、今ある緊張を緩めることに意味がないわけではありませんので、しんどい時は、まずは身体を楽にすることを優先して、緩めるという行為もおすすめです。



そのうち何らかの変化を通して、それまで見えなかった要因に気づくこともあるかもしれません。




こうしてみると、やはり身体の緊張を取り除くには、自身の身体の声に関心を寄せていくこと、その声を無視せずにどんな形からでもいいから、対応していくこと。


それが結果的によい方向へ向かっていくんだと思います。



もしも今、何かしら身体からのサインを受けている方は、放置せず今思いつくことからでもぜひ対処してみてくださいね。そこから解決策が見えてくるかもしれません。



 
 
 

コメント


bottom of page